2006年7月

 

某日> 『雲のある風景』の校正用ゲラが届いた。この初校ゲラが届くと、自分の書いたものが本になる実感がわいてくる。ヨシッ!いいものに仕上げよう、と力がみなぎってくる。この本は、10代、20代、30代の若い人達に向けての詩が多く入っている。だから、その世代の若い人達と、そんな子どもを持つ親世代(40代、50代、60代)の皆さんにじっくり読んでいただき、人生の問題を乗り越えるための参考にしてほしいを思っている。そして写真部分については、詩集冒頭の「雲のある風景」という詩に書いたが、時折見ながら、人生について考えるときのBGMの様に使っていただけたらと思っている。写真詩集という形になっているが、実質は、詩集に写真集が付いている、と思っていただきたい。

 

 

某日> 近頃、TVを観ていて気に障ることがある。討論番組やワイドショーの司会者が、ゲストや参加者にため口を使うことだ。失言としてではなく、当たり前の様に使うのだ。加えて、「食う」とか「美味い」などの感想言葉もよく耳にする。リラックスと粗野の違いがわかっていないのだと思う。局に抗議しようか、と思ったが、視聴率だけ考えてそんな司会者を使っている人間が多いTV局に、抗議は無駄だと気付いてやめにした。

 

 

某日> 友人と大阪へ遊びに行った折、JR京橋のホームで偶然、バスケの新人戦に行く息子を見つける。17歳の彼が、部員たちと楽しそうに振舞っているのを見て、すごく嬉しかった。小さな子どもでも大きくなった子どもでも、子どもが夢中になってしゃべったり遊んだりしている姿は、本当に可愛らしい。無邪気、という言葉が浮かんだ。

 

 

某日> 紀伊国屋書店新宿本店に並んでいる『愛することと優しさについて』と『こどものためにあいうえお』を引き上げてほしい、と子ども出版に連絡あり。こちらの営業努力不足はあるが、こんないい本をバンバン売れないから置くのをやめる、というのはどうなんだろうか。売れている本も置いてあると同時に、売りたい本(読んでほしい本)を並べるのが書店だと思う。ネット書店とリアル書店の違いはそんなところにあるのでは、と思っている。書店の皆さんに一冊一冊の内容を読んで確かめていただくのは難しいでしょうが、広告で売れている本のスペースを少し減らして、静かに売れ続けるいい本を置き続けていただきたいと思う。読者の皆さん、プレゼントには僕の本をよろしくお願いします。買い続けてくださる方がいないと、置き続けて下さる書店さんも無くなるので。

 

 

某日> 『雲のある風景』は8月6日が発行日だが、7月末に出来上がる予定だった。しかし、印刷用紙の関係で、見本の20冊のみ月末に受け取れた。ところが、写真部分にヨゴレなどがあり、刷り直しのため8月10日頃に出来上がることになってしまった。作者が著者になるためには本という形にしなければならない。そのためには、編集者、印刷技術者、製本技術者の方々にはお世話を掛ける。限られた日数と限られた予算の中で仕事をしていただいている皆さんに、「自分がかかわったんだ!」と誇っていただける本を書きたい、と僕はいつも思っている。こんなところで失礼ですが、製作技術者の皆さん、これからも宜しくお願いします。
そして、書店の皆さん、読者の皆さん。皆さんにも、「こんないい本を売っているんだ!」「こんないい本を愛読している!」と思っていただける本を出し続ける努力をしていくので、宜しくお願いします。

 

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