2022年7月

 

某日>新しい詩集の校正作業がやっと終わったので、添人の道子さんと京都の国立近代美術館へ鏑木清方(かぶらぎきよかた)展を観に行きました。
 有名な『築地明石町』が最高でした。本当にこの一枚が抜群の最高作でした。あまりに良かったので出口前からこの絵まで戻って、もう一度ゆっくりしっかり観ました。
 女性の眼が最高でした。
某日>僕の恩師である金子好子先生は、小学5年と6年の担任教師でした。その頃学業優秀だった僕は、金子先生に可愛がられていました。
 ハガキ2枚使っての先生への年賀状を、3学期の始業式のあとの学級会ですごく褒めていただきました。
 歌のテストの時に、出席番号順なのにまず最初に見本として歌わされたこともありました。
 市の健康優良児申請の折に、「成績はいいし、虫歯も治療したけど、懸垂1回はちょっとねえ。」と言って、放課後マンツーマンで懸垂を見てくださいました。何とか2回できて健康優良児に選ばれました。
 小児結核になり6年生の12月から3学期全部を休みましたが、卒業式のあとの茶話会の時、「君が司会しなさい。」と僕に花を持たせてくださいました。
 そんな先生だったので、初めての詩集を出した時に「金子先生に読んでほしい!」と思ったのですが、中学生になってから一度お会いしただけで、引っ越しもしたりして長い間まったくの音信不通状態でした。そんな僕が「初めての詩集を出したから……」とお会いするのは恥ずかしいから、「3冊目の詩集ができたらお会いしに行こう」と決めました。
 そして、写真詩集『雲のある風景』ができたあと、何とか連絡がついて梅田の紀伊國屋書店の詩集コーナーで37年ぶりにお会いしました。
 37年ぶりにお会いしたのに、半年ぶりにお会いしたように本当に仲良く長時間お話しできましたその日に先生とご一緒した新阪急ビルのブックファースト梅田店(2014年閉店)で、先生の目の前で僕の詩集を女性が購入するのを見ていただいたのは小さな奇跡だと今も思っています。
 そんな金子先生が85歳になられました。新しい僕の最高の詩集を手に取っていただくのがすごく楽しみです
某日>世界陸上オレゴン大会が10日間の日程で開催されました。僕は若い頃、平凡な市民ランナーだったので陸上競技を観るのが今も大好きなのです。いつもテレビ観戦なのですが、忙しかったり用事があるときは録画したものを随分あとで観たりもします。新聞で結果を知ったあとでもすごく楽しめるのが不思議です。
 僕は何年か前まではジョギングやランニングを楽しんでいましたが、腰痛やふくらはぎの肉離れなどがあったので、今はウォーキングだけを毎日しています。
 でもたまに、走りたくなって50メートルほど軽く走ってしまいます。本当に軽くね!
某日>11冊目の詩集が出ます。タイトルは『愛する心に優しい花が咲く』で、略称は“愛優(あいやさ)”です。
 見本が7月末に届きました。いつものように発行日は8月6日で、子ども出版からの詩集です。新しい40編の詩が入った全120編のベスト詩集です。一人息子が生まれてから以降の33年間に書いた詩の中から選んだ詩で、最高の詩集に仕上げました。サイズはいつものB6判のソフトカバー製本です。文庫本ほど小さくはありませんがコンパクトな本なので、家から持ち出して車中読書やカフェなどで読んでいただけたらと思っています。
 この本と前回出版の『こどものためにあいうえお』〈改訂版〉の2冊で「書店さん応援キャンペーン」をしています。どんどん閉店して減っている町の書店さんを、少しでも応援させていただきたいと思ってのキャンペーンです。       
 近頃は送料無料のネット書店さんもあり、届くのも早くて便利だと利用される方がすごく多いのですが、町の書店さんがなくなることは、身近な文化施設がなくなることだと僕は思います。確かに、遅いときは注文して1週間やそれ以上で書籍入荷の連絡があったりします。でも、急いで必要な本じゃないのならそれでいいと僕は思いますよ。
 僕の詩集は一生読み続けられる内容ですから、ゆっくり届くのを待って、じっくり何度もお読みくださいね。そしてご感想のお手紙もよろしくお願いいたします。

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