2010年8月

~詩人になりたいと思った頃の僕は…~

 

 

 このホームページの「こんな人です」の項目に、僕の顔写真を載せてみました。今までTV出演はお断りし、新聞でも顔写真はお断りしてきたのは、プライバシーを守りたかったからです。こちらの知らない人がこちらを知っている。散歩や買い物をしているときに知らない人が僕をじっと見ている。ということには耐えられないと思ったのです。
 ではなぜ今回写真を、と思われるでしょうね。実は先日、古い写真が出てきました。20歳頃の旅行時のスナップ写真です。その写真を見ていた時、[僕の詩の若い読者は20歳前後なんだろうから、この写真の僕くらいだなあ]と思ったのです。再来年、58歳になる僕は詩作50年目を迎えます。でも、詩人になりたいと思ったのは17歳の頃でした。その頃、20歳少し前の僕の顔は、多分、久し振りに出てきた写真の顔に近いと思うのです。
 今から35年以上前の顔写真だから、道で「高木いさおさんですね。ホームページの写真で見ました。」と声を掛けられることもないはずです。だから、僕の詩を読み始めた若い読者には、[こんな人だったんだ][こんな若い頃に詩人になりたいと思ったんだ]と身近に感じてもらえると考えたのです。
 僕がすべての子どもの幸せを願って詩を書いているから、僕の読者には子育て中の方や子育て経験者が多いと思います。でも、子育てなんかちっとも考えていない若い人たちにも、僕のすべての詩を読んでもらいたいのです。自らの育てられ方を考えながら、親の気持ちを理解してほしいのです。そして、自分の親の良いところを学び、良くないところをしっかり覚えていてほしいのです。また、子育てより前の相手選びについても、僕の詩を読みながらじっくり考えてほしいと思っています。『らぶそんぐ』を読んでいただければ分かるでしょうが、子どもを幸せにするために、愛し合う二人であってほしいのです。だから、どんな相手を選び、どんな努力を続けるのかを僕の詩を読みながら考えていただきたいのです。
 僕の出版された429篇の詩に中には、17歳の時に作った詩も入っています。僕はあの頃から、愛について、優しさについて、そして誠実について考えていました。その考えを表現したのが、僕の詩です。
 今の僕は56歳で、17歳の頃とは違います。しかし、17歳の頃に考えていたことと同じようなことを考えている56歳の自分が居ることも事実です。考えの広さと深さについては違うのですが、同じ方向で考えている気がします。
 もしかしたら、あの頃より真っすぐに考えているような気もします。

 

 

 

~この夏、恋愛について熱く考えました~

 

 この夏は、僕が経験した一番暑い夏でした。そしてこの夏は、昨年の夏に出版した恋愛詩集『らぶそんぐ』のことを思い出したのか、恋愛について熱く考えた夏でした。僕は詩にも書いていますが、恋愛を成立させるためには、お互いに3つのものを持っていることが必要だと思っています。それは、信頼(自分のことを大切にしてくれる誠実な人であるという確信)がある、恋情(一緒に居たいという気持ち)を感じる、愛情(幸せにしてあげたいから努力するという実行力)がある、の3つです。そしてこの信頼、恋情、愛情のうち、どれか一つでも欠けていたら恋愛は成立しない、と僕は思っているのです。
 そこで、恋愛を経験したことがあると思っている方に質問します。「あなたは付き合っている(付き合っていた)相手と、お互いこの3つを持ち続けています(いました)か?」
 静かにじっくり考えてみてください。そしてもし、どちらかまたはお互い共が、この3つのうち1つ以上を欠いていたのなら、あなたはまだ真実の恋愛を経験していないのだと思います。情熱だと思っていたものが、実は征服欲、支配欲、所有欲、そしてただの色情だった、と気付くかも知れません。すごく残念ですが。
 でもまだあきらめることはありません。何歳であろうと恋愛はできるのですから。あなたの中に、他者を信頼でき、恋しく思え、幸せにしたいと努力できる愛があるなら、あとは相手に出会うだけです。あなたを信頼し、あなたに恋情を感じ、あなたを幸せにするために努力する愛情を持っている、そんな誰かに。
 最後に、僕の大好きな映画を使って言わせてもらいます。モノクロ映画にもカラー映画にも名作と呼ばれる最高の映画があります。僕は、真実の友人を持った人生は最高のモノクロ映画になり、真実の恋愛を経験した人生は最高のカラー映画になるようだ、と思っています。

 

 

 

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