2008年6月

 

某日> 東京秋葉原で25歳の青年が17名を殺傷する事件が起きた。ニュースを聞きながら、もし今作っている『子ども大好き!! 四つの力を育てよう』を読んでいる親か先生が彼のそばに居たら、こんな事件は起こらなかったかも知れない、と思った。この詩集のタイトルに入っている“子ども”というのは、25か26歳くらいまでを考えている。秋葉原の事件の前(3月)に茨城県土浦の駅での8人殺傷事件があり、その犯人は24歳だった。先日、死刑を執行された宮崎勤も25、26歳での犯行だったと思う。子どもと言うとき、15歳未満だったり20歳未満だったりするが、大学進学率の増加などの影響もあり、社会に出て2、3年で精神的に大人になると考えたら、25、26歳くらいまでは子ども性を多分に持っていると思うのだ。そんな大人に成り切れない若者が、大人に成り切れないうっ積した感情を爆発させたのが、これらの事件であるような気がする。1つの単純な答えで解決する問題ではないだろうが、子どもをどう育て、どう導いていくかを真剣に考え、行動していくしかないと思う。そんなときのヒントがぎっしり詰まった詩集が『子ども大好き!! 四つの力を育てよう』なのだから、ぜひ多くの先生、保護者に活用していただきたい。

 

 

某日> 今月の上、中旬は、『子ども大好き!! 四つの力を育てよう』のゲラ校正でヘトヘトになった。これで印刷製本OK、という責任校了をするまでは、少しでもいい本に、一つの間違いもない本に、と神経を使う。特に今回は、子ども出版として初めてのハードカバーだし、定価も2000円+税となっているからすごく力が入る。ソフトカバーでも全力投球だが、税込2100円も支払ってくださる読者の皆さんのことを考えると、やはり力が入る。加えて、この本が今までの売れ方ではなく、一ケタ違う売れ方をしてくれないと、子ども出版の展望が開けないのだ。実際、この本が爆発的に売れ、それが既刊の4冊も引っぱってくれないと、来年以降の新刊が出せない。しかし、子ども出版が困るから売れてほしいのではない。この本が売れるような世の中になってほしいのだ。スピリチュアル本、血液型本、小悪魔本、……。いろんな種類の本があることは良しとしよう。しかし、こんな本がという本が何十万部も売れるのは情けない、『子ども大好き!! 四つの力を育てよう』は教育詩集として編んだが、既発表の63篇の詩を合わせた117篇のベスト詩集でもある。投げ込みの読者ハガキには、「あなたが選ぶベスト10」というのがあるが、たぶんベスト30くらいにしても充分の素晴らしい詩集に仕上がっている。僕が保証します。いつもと同じで、この本も8月6日が発行日です。8月になったら大きな書店さんなどで見られるはずです。黄緑色の中身がギッシリの詩集をぜひ買ってください。プレゼントにも最高です。

 

某日> 『子ども大好き!! 四つの力を育てよう』の校正が終了した。新作を54篇入れたから、本として発表した詩が318篇になった。何となく、言いたいことの7割くらいは詩にした気がする。すると、450篇くらいまでは詩作するのだろうか。精神的な成長もあるから、多分死ぬまでに500篇くらいは書くのだろう。それにしても、9歳の頃から書き始めて45年間だ。一体どれくらいの数の詩を書いたのだろうか。1000以上は間違いない。もしかしたら2000ぐらいかも知れない。全部並べてみたら、稚拙なものや恥ずかしいものが沢山あるだろう。でもいつか、全部並べて読んでみたい。きっと僕の人生を振り返ることになると思うから。

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