2011年2月

~小さな奇跡の話をします~

 

 2月19日にテキサスの17歳の女子高生Tちゃんから、一通目のメールが届きました。2010年のテキサス州日本語スピーチコンテストの中級暗唱詩の課題詩になった、僕の詩「誠実について」を暗唱チャレンジしてくれた日本語を学ぶクラスの少女です。

 この少女は、2月9日に僕の全詩集2セット12冊がクラスに届いた折、授業が始まっているのに、最後まで詩集の置かれたテーブルの前で僕の詩集を読んでいたそうです。それを日本語教師のM先生からのメールで知り、すぐに僕は「テキサスの少女へ」という詩を書き上げました。その詩をM先生に送信したら、先生は生徒たちの前で朗読してくださったのです。

 9人の生徒たちは、先生が英語で説明しなくてもほとんど理解して、静かに詩をかみしめてくれていたそうです。その時に、詩に書かれた少女Tちゃんが泣き始めたそうです。日本語を母国語としない若者たちのそんな反応を目にして、M先生も感動されたということでした。

 そんな生徒たちとM先生が、僕の詩を英訳してくださることになりました。どの詩か、幾つの詩かは未定ですが、5月頃から始めていただけるそうです。そして、僕の詩を英語で発信する英語版ホームページの作成も検討してくださっています。

 このM先生と生徒たちの何人かが今年の6月に来日して、僕に会いに来てくれます。僕の目の前で僕の詩を暗唱したり朗読したりしてくれるそうです。ミニミニ出版社から詩集を出版し、そして宣伝もまったくしない僕の詩が、海を渡ってテキサスへ届き、その詩を僕に朗読してくれる若者たちがこの6月に来日するのです。

 奇跡、と言ってもいい話です。僕の詩から生まれた奇跡の一行(いっこう)の中には、テキサスの少女Tちゃんも入っているそうです!

 

 

 

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